ガラスの川/石川和広
 
この川のガラスはさ
樹脂だ
松脂だ煙だ悪だ
死んだ生きたどっちだ
ロッカーは狂っている本当はそこに
はどうでもいいしかないのさ

だから歌うなよひばり
俺たちはそこで戦っても仕方がねえ
じらずしらずあるいてくるわけねえ
あんたの歌はすげえ
でもなあ川がガラスではないのなら
苦労なんて川だって言われてもなんか
納得以下ねえ
いかねえ俺はそれだったら鼻くそをうたう
木を歌う仏が生まれるそんなわけねえ
えええええええええ
ばあさん聞いているかあ紙があるとかねえとかそれは罠だ
ああ
ああカラスだガラスだ
みんな話をそらしてこの目の前にある
そのままの空気や水や歌や沁みや石や
幸せやピーナッツを見せなくして支配する
そんな目の前のものを否定させる
作戦なんだよんなわけもねええ
さくせんって〜

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