michi物語二/草野大悟
 
さよなら
から出会ったぼくらが、お互いを強く認識したのはたぶん
文化委員の認証書?だったか、に、奴がぼくの名前の一カ所だけ
間違ったからかな?
郎を朗と。

お互いを。えっ、強く。そりゃないぜ、おっさん。
あんただけが、だ、正確には、事実をありのままにダ。

ぼくだけが、強く認識した四月
桜が、ちょうど今日のこの日のようにハラヒラと舞うころ、奴はレオタードで飛び跳ねていたんだ、桜エビのような。
だから。


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