未分離の愛/セシル
お願いだ
やめて欲しい
これ以上 この胸の中をかき乱さないで
これ以上 この胸の内を暴かないで
そうっとしておいて欲しい
僕の中の狂気を どうか
（君を引き裂くことが、僕の愛
君を貫くことだけが、僕の想いの全て）
君に触れる手はいつも、薄氷を抓むイメージ
君に囁く声はいつも、甘いお菓子の名前を呟くように
（君の肌の白さを、芯の温度を、
灼けるような僕の切っ先に写し取りたい）
僕の中の歪みは僕だけが知っていればいい
君に知られなければそれは、永遠に空想の産物、机上の空論
（指先が触れる場所から熱をもって
冴え渡っていく 僕の本当の姿）
だからお願いだ
やめて欲しい
（ああ、愛している 愛している 愛して）
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