私たちはみんなセックスがしたい/とんぼ
 
あなたとセックスしている間、頭の中で聞えていた電子音の長さを数えてみました
それはぴったり4秒で
あなたが私にしてくれたどのキスよりも長かったから
私は、いつもより大きな声で、喘ぐ

4秒の電子音が何度も何度も頭の中で鳴る
私はそれを聞いてる
静かな世界
あなたの声も遠い
私がひとりぼっちでいることに、あなたは絶対気付かない
あなたのペニスだけが私に触れている
私のあそこだけがあなたを受け入れている
なんて孤独なんだろう

これは責めであり非難であって
さみしさの訴えでもあるけど
結局は私1人の告白にすぎない
さみしい、仕方ない、
私は弱い
諦めているくせに手を伸ばしている

私はあなたとキスだけがしたいわけじゃないけれど
私だってあなたとセックスがしたい だけど
どうしてもさみしいと泣いた時に差し出されるのが手じゃなくてペニスじゃ
すがりつくこともできない
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