昇天する/
いのせんと
とたんに訪れた静寂に
鼓動は早くなるばかりで
意識はとうに薄れ掛けているのに
聴覚は研ぎ澄まされて
規則正しい息遣いの中
時折
深く吐かれる息が
二人の心が繋がっていること
教えてくれる
流れる髪に触れて
瞳はとうに
濡れてしまっているのよ
熱を持つ唇は
あなたのそれに触れて冷めるのを
望んでいるから
ねぇ、唇を重ねてしまって
甘ったるい感覚を流し込んで
私
こんなにも
あなたが欲しいんだ
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