肝機能とわが身/多々田 駄陀
 
怪奇な色彩の跡、その熱風を想像してはリアルに埃は掃いたばかりで、奇麗に部屋を片づけた。イカサマ詩人の私はオンナだったと叫ぶ。誰もが笑って南へ行くんだろう。ってなんだか些細な事じゃない。略奪してゆくすさまじい雨のアスファルト、銀色にもたれる三流ホテルの壁を漂って、夜空は誰にも明るい指先を照らして、まだいるらしいやばい男が同級生だなんて状況下でも、昔の恋人の気を向かそうとしらじらしくビニ本の詩を叫ぶ。今度も有無は 言わせない。最後だもんね。昔から仲がヨカッタ。でも、それも良い。遠い想いなら心うきうき。海に手が出た。もう落ち着ける。私も嬉しくてたまらない。熱くきれいな私のすべてを自由に抱いて。会議室でさ、この商品とさ、私。帯電している破滅。歓喜する柱だよ。誰かと逝きそうな私の海と空。さあみんな、帰って みっつ 詩を書こう。
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