混沌をピンクに乗せて/邦秋
静かに流れる日々
浮き足立つでもなく
不自由なき時間
満たされてるでもなく
少しのトキメキも
詩(うた)への憧れも
冷めない飲み物も
予期せぬイタズラも
いつしか消え逝く日々
哀しいは生まれず
流されうる価値観
追いかけるでもなく
混み合う感情も
消せない後悔も
付きまとう哀れみも
嫌いな疑いも
割れるきっかけのひび
ハンマーは脆く
光が見えない予感
道がないわけではないのに
赤なる交差点
気にせず立ち止まり
舞う桜吹雪に
気持ちを乗せてみた
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