セッション/あすくれかおす
 

「19:46」


寸鉄 

刺さらない釘になったのは

一度も

尖らなかったから

地下鉄

洞穴の夜に走る光は

何度も

懐かしい言葉で問いかけてくる

君たちの世界は交わらない

何時までも朱に染まらない、と


「19:55」


等しきものよ 踊れ

夏枯れが冬

刻まれる風になる

看破した扉の

木片に書き付けた

一度も許したことのない

過ちなどは ここにはない

等しきものよ 踊れ

続いていくものが四つ

見たままの出来事が本当で

見えないものほど熱っぽい

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