あたし達のコマーシャル(瞼の裏限定)/光井 新
 
 目が覚めたらもう八時。寝坊しちゃった、やっばー。
 急いで歯磨いて、顔洗って、着替えて、髪の毛梳かしながら、行ってきまーす。
「あら、朝ご飯いらないの?」
「いらなーい、もうそんな時間無いし、ていうかお母さん何で起こしてくれなかったの?」
「だってもう中学生じゃない、自分で起きなさい」
 確かにぃ「良かったねー、為になったねー」って言ってる場合かっ、急がなくっちゃ。テーブルの上のトースト一枚くわえたら、靴履いて玄関開けた瞬間に猛ダッシュ。
 遅刻しちゃーう、ジグザグサンバの蝶々サンバで、あたしの華麗なるショートカットテクニックにチャンバも走る走る。勢いそのままに猛スピードで曲がり角曲
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