手をつなぐ生きもの/小川 葉
 
 
 
手をつなぐと
僕らはまた
別な生きものになっていた

それは家族だったり
友情だったり
恋だったり

そんな名前で
手をつなぐ
生きものは呼ばれていた

ここには
生きものばかりがいると
思ってばかりいた
休日も
わたしにはあった

まるでひとつの
生きものではないように
 
 
戻る   Point(3)