超真理男兄弟[場面1−3]/国産和風モモンガ
 
 校庭にあるバス停。しまった。韻を踏んでしまった。さっきから余計なものまで踏んでいる。タイムロスだ。燃やすか避けたほうが速い。けど校庭にバス停がある学校は確かに存在する。サッカーゴールの向かい合ってる内側に二〇〇メートル・トラックが地上絵みたいに描かれてて、休み時間になると子ども達が踏み消しに来る。また踏んでしまった。まだひとりしか減ってないのに。つまみ食いされたバゥムクーヘンな形になってる二〇〇メートル・トラックは校舎の屋上から眺められる。屋上は太陽に近いせいか地面から遠いせいか少し下より暖かい。立ち入り禁止になるのも当然だが、そんなつまらない規則をブチ破って屋上の網フェンス越しに校庭を眺めると
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