分類される、箱詰めされる、そして僕等の元に届く。/岡部淳太郎
人や物を分類し整理する。そして種類ごとに区分けし箱詰めして、市場に出荷する。人は様々な異なるものたちであふれるこの猥雑な世界を、そうやって分類してきた。そうしないと、世界を捉えることが出来ない。人が地球上に棲息する生命の頂点に立って万物の霊長としてふるまうためには、世界中のあらゆるものを分類し整理する必要があった。時にどのグループにも属さないような中途半端なものに遭遇することもあるが、そういうものも無理矢理に分類して、それでそのことについては済んだのだということにしておかなければならない。そうでもしないと、人は発狂してしまいかねない。世界の混沌をあるがままに直視し、それとともに在るのは、人にとっ
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