春の機械/木屋 亞万
 
い自転車の胴体に寝転ぶ
身体を左右にクネクネ動かすと驚くべきスピードで車輪は進み始める
(それはとてつもなく遅いのだ)
(刀は邪魔になるので忍者のように背中に差す)
そしてひたすらクネクネ、
左折時は右側に多く身体を残すようにクネネー、右折時は左にクネネー
(この感覚がなかなか癖になるのだそうだ)
自転車は静かに山を登っていく、それは男のロマン
自然に帰る、大地を肌で感じるというのはまさにこういうことなのだ

山の頂に立つ男の背中は、さぞかしカッコいいことだろう、というイメージ


悩んだ末、どちらも買ってしまおうと決めた
わたしは早速インターネットで自転車の街を検索し
ネット販売も行っている自転車専門店のサイトを探す
そしてすぐさま購入ボタンをクリック、クリック
(クネネーの動きを練習しとかないと、ね)

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