俺のアッパー・カットはすごく下から/ホロウ・シカエルボク
 
ましょう」「でも俺歩きたくないんだけど」「下心でも掻きまわしてるうちにつくぐらいの距離よ」そういうわけで俺は彼女の家に行った
シャワーを借りて痛む体をほぐしてから俺はようやく下心を掻きまわした、手当のあいだ中俺はギンギンだった
手当てが終わると当たり前のことみたいに彼女は俺をベッドに誘い、そして俺達は十五回戦じゃ済まないくらいに激しく打ちつけあった
「ところであんた誰なんだい?」
ひとしきりうとうとしたあと、俺は彼女の髪をがしがし撫でながら尋ねた
「当ててみて」「…判んないよ」
「ヒントがない」「そうね―」女は何か考えていたが結局なにも思いつかなかった
「さっきあんたをボコボコにした男の―配偶者よ」俺は笑いだした
俺のアッパー・カットはすごく下から、生臭い息を吐いてヤツの顎から脳髄まで粉々に打ち砕くだろう―テン・カウントだ


やったぜ!








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