SAMURAI/サバオ*
あの人が死んだ。
僕の彼女に言い寄っていた
ドレッド頭の やたらかっこ良かった あの人
病気で アパートで 孤独死で
訃報を聞いた僕と彼女は「死に様」を想い
怖くて 震えた
すすり泣く彼女の肩を抱く 手が震えているのを
アイツが じっと見ていたんだ。
・
その時 僕は暴かれた
優しくするより 優しくされてみたかったので
僕たちは 初めての接吻を交わした
睦言に溺れて 途方に暮れて 救われた
・
少しだけ心配な彼女を訪ねた
試したい気持ち半分
柔らかな彼女に包まれながら
足
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