群島/
青色銀河団
寂しいぜ
ミノフスキーの宇宙を
透明なカラス(それはガラスでできた凍えた烏)
が 堕ちてゆく 真空のなかを
音もたてず 堕ちてゆく
(のを義眼でみつめる)義妹は
バスにゆられる
寂しい群島で ゆれる バス
の吊革は
寂しく ゆれて ゆれて
見上げる夕空は
どすぐろく
義妹よ
ガラスに爪をたて 書きなぐれ
きみの覚悟の結晶を
コトバに殉じる
まぶたのうらの序説を
漆黒の宇宙を とぶ
凍える烏を
赤い空の
ガラスに爪をたて
必死に
書きなぐれ
戻る
編
削
Point
(2)