超真理男兄弟[場面1−1]/国産和風モモンガ
 
出して死んでしまったら困るから、やっぱり、これでいいのか?
 わかんないから先へ進もう。そう簡単にわかることでもないだろう。
 どうやって作るのかはよく知らないのだが、たぶんエジプトかどっかから切り出してきた岩を手のひらサイズの四角形に切り出して、ひとつひとつ埋め込んで路地の石畳は出来るんだろう。サイズとか切り口がまばらだったり斜めだったり、時折石そのものが欠けていたりするのはそれが粋だからだろう。けれどそれに躓いて転ぶわたしらはぜんぜん粋じゃない。野暮なき粋なぞこの世に無くて。洗練された路地を洗練された格好で歩いていたら滑稽だろうな、ぴったり過ぎて。いかにも過ぎて。そういう時代なのだ。素直に
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