ブンリ/ねなぎ
改札を出たところで
偶然にも
高校の頃の
友達に会った
が
そのとき僕は
行列の事で
頭が一杯だった
横で友達が
猿と魔女の子供の話をしているが
聞いてはいない
何か食べようと
なって
戸越銀座の駅から
商店街をちょっと
歩いたとこらへんの店で
カツカレーを注文した
横で友達が
大工の息子について
熱弁を振るうが
流している
僕は注文が来るまでの間
ツェナーの
温度係数の事が
気掛かりでしょうがない
横で友達が
64と言ったのでビットかと
思ったのだが
方角に興味は無い
カツを上手く切れずに
僕は可視光カットフィル
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