愛の詩/三之森寛容
 
合おうとしたか
一つ一つの言の葉に
キミは…
一つ一つの仕草に
私は…


キミと積み上げた
バベルの塔
雷鳴と共に
音を発て崩れ
私達は唯、見届け
舞い散る
色取り取りの積木
何故か
斑な積木ばかりに
目を止める…


私は今も
愛の詩(うた)を綴る
私はキミの
キミは私の
瞳に写る
恋草を見ていた


静寂の中
キミは新しい積木を手にし
私は墜ちた積木を拾い
私はまた
愛の詩(うた)を綴る


繰り返す時代(とき)
不毛に思えし遊戯
私は今も
愛の詩(うた)を綴る
キミの…
私の…
この時代(とき)が
終えるまで…
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