夢/km
 
逃げても逃げても
追いかけてくる
黒い闇に
のみ込まれたら終わりだ
逃げて逃げて
疲れ果て諦めたとき
手が見えた
見覚えがある手
彼の手だ
迷わず手をのばした
黒い闇は容赦なく
二人をのみ込んだ
闇が私を憎悪に満ちた姿に
変えようとする
「大丈夫だよ」
彼の声が聞こえた
やわらかい陽が私を包む











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