ある朝の光景/サバオ*
 




誰かが見た 夢のような
デタラメな 映像の洪水
想像イメージは
暖色系 寒色系が
入り乱れる マーブル

色に溺れながら
「あの・・・」
と 生まれてきた朝に見た
恥ずかしい光景

煙草吸いの
羊に似た女に抱かれながら
僕は乳臭い息を吐いている

「嫌いです」
と 泣いてみたけど
僕の頭を撫でる手が
うっかり優しかったので
少しだけ
此処にいてみようと
思う


諦めばかりの
子役人生が始まった





出来事。




戻る   Point(5)