夜霧のパピヨン ★/atsuchan69
イアイスの煙のように真っ白な霧が
青髭とパピヨン(♀犬)の足元を包みはじめ、
やがては店中が夜霧のなかに沈んでしまった
「君は・・・・彼を、愛しすぎたのさ」
深い霧の中で青髭はパピヨン(♀犬)へ言った
「そう、きっとそうね」
「でも今夜からは、きっと違う。君は、もう昔の君じゃない」
「裏切られたもの。二度と愛なんて信じないわ」
そして霧の中で、俺はそっと小声で言った――
なんだ。これって青髭が毎度つかう落しの手口じゃん・・・・
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