形容詞警報/しろう
教訓を与え、あまのじゃくが自分は音楽家であることなどをぽつりともらすにつけ「見るからに分かるよ」とおやじは返しながら「地に足ついた仕事をしろ」という浮浪者なので、会話は夜明けまで続くかと思いきやあまのじゃくは眠気に耐えきれなくなり昏倒し、数十分か後目覚めた時にはおやじの気配は消えていて缶コーヒーの空き缶だけが2つ残って、駅には度重なる事件のあとゴミ箱というものが置かれなくなっているのでコンビニまで缶を捨てに行ってから始電で帰宅し、風呂に入ってからその日の仕事にむかって行き、それからも度々終点まで乗り過ごすことはあってもホームレスで聾唖のおやじに再び会うことはないだろうと思い、警報は断続して鳴り続ける。
戻る 編 削 Point(1)