ルー・スクー・ルー・スクー/竜門勇気
 
と思ったら
もうあんな遠くで
真新しい制服にお辞儀をしてる

かがやく街のどこかで
眠れない俺を見つめている
街の反対側から
ゆっくり夜明けが始まって
それでも俺は終われないままで
どっかで死を恐れている
まぶたの裏側のうすら呆けた闇より
深い白を恐れている

崩れ落ちた
真新しい制服に
腐ったまなざしで
見てきた暗闇のこと
話し続けた

なにもかもが
混在しすぎて
本当のことが
何一つ分からない
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