ルー・スクー・ルー・スクー/竜門勇気
かがやく街の灯を
ながめているだけ
新しい明日は今
眼下で光を放ってる
冷たくはなりたくないな
音沙汰のなかったあいつがポツリ
一人はさみしかったろう
そんなもんやり直すのは
お互いやめようぜ
帰り道ではいつも
誰かがうずくまって
うめきながら喋ってる
呪いの言葉も
からからで どうすることもできないんだな
おかしくなっちまった人は
きっと俺が化け物に見えるんだろう
やけに親しげに話しかけてくるけど
うつむくと次の瞬間には俺は
吐きかけられた唾を拭ってる始末
おかしくなってない連中には
きっと俺が透けて見えるんだろう
独り言を呟いたと思
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