アルス・コンビナトリア:結合術 (部分)/がらんどう
かった。天使でも降臨しない限りは。
「僕だって、子供の作り方ぐらい知っているさ」鉛の兵士を城門の前に配置しつつピョートルは答えた。
「そういうことを言っているわけじゃないのよ」
「いいや、言っているさ。君はあの人と同じなんだ」
「そうよ。よく気がついたわね、ピョートル坊や」
すると彼女の輪郭は灰色に歪み、腐乱死体のように膨れあがったかと思うと、無数の蠢く小さな塊へと崩れていった。その小さなものは全てネズミであったのだが、ピョートルがそのことを認識したとき、数匹のネズミがズボンの裾から入り込み彼の未成熟な男根を頑なに包皮の切除手術を拒んでいた男根を齧歯類特有の鋭い前歯で彼の肉体から切除して
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