アルス・コンビナトリア:結合術 (部分)/がらんどう
ったピョートル大帝はすぐに彼女をサンクト・ペテルスブルクの宮廷まで連行するように命じたという。彼女の元々の名前は記録に残されてはいないが、大帝は彼女に過去の聖人からとったヴィルゲフォルテという名を与えて寵愛したといわれている。聖ヴィルゲフォルテとはキュムメルニス、アンカンバー、リベラータ、オントコンマーなどの別名を持つ(むしろヒエロニムス・ボッスの『聖リベラータの殉教』によってリベラータの名のほうが通りがよい)離婚を望む女性及びフェミニズムの守護聖人であり、14世紀半ば以降のドイツ北部やオランダなどで信仰されていた。伝説によれば、ポルトガルの王女であった彼女はキリストを伴侶とする誓いを立てていたに
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