男一人女一人幽霊二人/ヨルノテガム
 



 君は幻影である




  「彼と彼ら」


 結婚したひとへ
 ボクがキミであっても不思議ではない
 毒や病に冒され続けるひとへ
 キミがボクであって不思議でない
 自然と愛を捧げる芸術家へ
 ボクはキミと形は違っているかもしれないが
 キミがボクであって不思議ない
 音楽家、殺人者、被害者、通行人、
 事故者、建造者、朝食作り人、
 階段を上がる人、キミが
 ボクであって不思議はない

 ボクはいつまでも少年のままである
 キミが大切にしているものを
 十年かけて
 表現してみないか


 花束をあげる















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