灰皿/
小川 葉
しまう
皿に落とされた煙草の灰が
爆弾で焼かれた
人の亡骸に見えてきたけれど
朝まで決断しなければならない
大問題とされる問題があるので
反戦デモのメンバーも
皿の上で灰になってみたりして
そんなパフォーマンスはいかがなどと
戦うことに大忙しだ
翌朝
掃除のおばさんがやってきて
灰皿に落とされた
数え切れないほどの灰を
きれいに片付けると
夜の戦争は終わる
その頭上から
投下された太陽が
輝き続ける日々の一日が
今日だとしても
戻る
編
削
Point
(6)