灰皿/小川 葉
 
しまう
皿に落とされた煙草の灰が
爆弾で焼かれた
人の亡骸に見えてきたけれど
朝まで決断しなければならない
大問題とされる問題があるので

反戦デモのメンバーも
皿の上で灰になってみたりして
そんなパフォーマンスはいかがなどと
戦うことに大忙しだ

翌朝
掃除のおばさんがやってきて
灰皿に落とされた
数え切れないほどの灰を
きれいに片付けると
夜の戦争は終わる

その頭上から
投下された太陽が
輝き続ける日々の一日が
今日だとしても
 
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