いずこへ/琥霙ふうり
彼女は画家のようで
引き込まれる色彩、に
私は、くらくら
目眩を覚えた
使い古しの筆先
さわさわ、っと
泣いているのかな
彼女は詩人であり
恐らく数奇な
数多の言葉と遊び
遊ばれ、ながら
想像を越していた
私の中に眠る
言葉達は、いつも
くすぐられて
ただ、笑って
ずっと、ずっと
くすぐられていたかった
なんて、
今は、涙腺をくすぐられています
もっと前、から
出逢えていたの、なら
現実に、苦笑い
ぽつ、り
抜けてしまった
空白にはまだ
幻影が名残惜しんでいます
そっ、と
撫でるよう
また巡り合う事を祈り
私の筆が鳴いています。
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