スクールガールファンタジーとエトセトラ/aidanico
 
ててしまうほどの円心。そこで出ることも増してや触れることもしないで、只距離を保っている。経文だろうが呪詛だろうが外界が動くことさえしなければただの記号でしかないことを彼らもぼくも十分に承知した上での事なのだ。生活に組み込まれていくことと、そこから逸脱してゆくことと、果たしてどちらの方が忌まわしいことの数をより多く数えずに済むだろう。被われた水槽の中で、半円の目を閉じることが出来たら、こんな馬鹿げた考えに終止符を打てるのだろうか。ただ、暖かい海で、珊瑚といっしょに乳白色になって眠りに就きたいだけ、なのに。


 
「逆立ちしたってそれで何が見える?それできみに何がいえる?」

 
「折られ破られ剥がされてぼくらまるで積み重ねられた雑誌のよう」


あしたまで八時間と二秒で眠りたい。
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