詩の送別会の華/さだあいか (サダアイカ (aika))
詩はもうずっと前からかっこ悪くなってしまった
残念だけれどもプラモデルやローラースケートみたい
一生懸命説明すればするほど
どこがおもしろいのか説明すればするほど
まるで、よるのまちで
間違って深刻の種をまいたみたいに
出来る限りジョッキを高く高くあげて
大声でかんぱーい
かんぱーいとかき消して
だれもかれも多かれ少なかれ病気で
だれもが程度こそ違えども家族と不仲
そうしてひとりは大切な人が死んでいる
悲しい
悲しいね
悲しいんだね
言わないかわりにシモネタを撒き散らす
みんな恥ずかしがってる
よくわからないけれど
詩のことを恥ずかしがっている
風
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