死人(しびと・Emによるテンポ・ルバート)/ホロウ・シカエルボク
 







どんなふうに始末をつければいいのか判らないからただそこに投げ出してあるだけだ、よしとしなくても構わないから関わらずに放っておいてくれ、生きるために投げ出しているものに調和を図るのは俺の役目じゃない、設計技師を呼んでくれ、俺が失神の様に夜に堕ちている間にでも
古い造りの窓の、ガラスの縁のあたりで昨日の幻覚が死にかけていた、白目を向いて―口から泡を吐き出していた、何かを間違えてしまった罰みたいに見えた、救急車のサイレンが今日も誰かを搬送して―その中の誰が生き残ったのかなんて俺には知る由もない、ただ、そこには誰かがきっと寄り添っているんだろうなと
週末の間にいつも眠り方を
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