詩人の話、他/プル式
 
「春待ちワルツ」



学校を遅刻した日みたいに小さな開放感(バカンス)
ほわほわの光と人気のない道
ワルツのリズムで足を出すのさ
てくてく歩こう寄り道しながら

いち にっ さん
いち にっ さん

ヘリコプターがパタパタ飛んでって
鼻をかすめて虫も飛び出してった
春待ちのリズムは柔らかなのさ
てくてく歩こう他所見しながら

いち にっ さん
いち にっ さん

信号待ちで車の窓が開いて聞くんだ
この辺りの桜は咲いたって
僕は言うのさもう一息さ
てくてく歩こう梅でも見ながら

いち にっ さん
いち にっ さん

少し冬風が吹いてぶるってし
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