クリスチャン・ベイル/露崎
 



 おととい
 バイトを終えたあと
 たばこをぐだぐだと吸ってから
 そろそろ冬が春へと切りかわりますな、と
 ひとりで会話して
 お茶を買いまして
 地下鉄へ向かい
 すべりこむ銀のやつに身体をほうりこんだ

 どれぐらいの速さで生きれば
 君にあえるのか、と
 ひとりでパロディーをして
 目をつむってそれで終わりだ
 ずっとこのくり返しが
 行われていたはずで
 悲しいけれど
 半笑い
 みたいな感覚

 かぎりなく薄く
 スライスされた肉片
 それから
 キリスト



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