乾きすぎた舌/甘雨
けだるさと清新 混じりあった 朝
わたしはキミの乾いた舌に
?となった 一塊
キミの舌は乾きすぎている
キミの舌は乾きすぎている
吐き出したいことばも
飲み干すべき痛みもみな行き場無く
きみの舌に?となる
朝陽が遅すぎたのかもしれない
月を求めすぎたのかもしれない
キミは眠り
欲望を鎮めようとして 眠り
眠るごとに乾きゆく舌に気づかずに 眠る
キミの舌は乾きすぎている
キミの舌は乾きすぎている
真に求めるものがわからないほど
口づける意味もわからないほど
欲する以外も磔にして
わたしはキミの その乾いた舌の偶然に
?となった 一塊
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