なごり。/
終
君が、書き残した言葉を読み返して
ぁぁ、君の中から私は消えてしまったんだ。
と、やっと。
幾度めか、
君が本当に伝えたかったことが
書き記されて、いて
やっと。
その意味を少しだけ、わかった
ような感じがする。
君の書いた言葉を追う度に
なぜこんなにも涙がでるのか
わからなくて
俯いて、怒っている声ばかりが響いて
悲しそうな笑顔で消えていく。
君の中から、私が消されて
跡形もなく忘れるため
きゃらきゃらと
まるで名残雪みたいに…
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