春、さくらひらり/壺内モモ子
 
春の強い風に吹かれて宙に浮いている
さくらの花びら
ひらりひらひら
あなたの大きな肩の上に落ちた

わたしだったら
わたしがさくらの花びらだったら
このまま風に乗って
そっとあなたの頬にキスするのに
キスしたい、されたい
キスしたらいけない、されたらいけない

ああ、迷っているうちに
ふうわり
大きな輪を描いて
遠くに飛んでいって見失ってしまった

この浮気者
この浮気者
この浮気者

わたしもおうちに帰りましょう
あなたもおうちに帰りましょう

目が合ったら
微笑み交わすだけの仲でいて

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