赤い砂漠/手乗川文鳥
 
から、
貴方の望む解答を掬うのは容易ですが、
私をどこか遠い国へ連れていってください嘘です私は独りではありません、
貴方が私を刺しても、
私は痛くありませんが、
このように全て白いことも、
私は受け入れる所存です、
煙が黄色いのは毒だからです、
その上を鳥が飛ばないのは鳥は知っているからです、




本当は知っている
徐々に崩れていく離れていく見たことのない色が
見える
誰の声も届かない無人の砂漠に
少女は辿りつき
独りで歩いている
向こうでそれを少女が見て
去っていく






どうか私に錆び付いたパンを







戻る   Point(6)