霞/柊 恵
……………」
おばちゃんの声が低く長く、いつまでも残って
『うぉぉぉーん』て唸り声に変わった。
『うぉぉぉーん』
『うぉぉぉーん…』
おばちゃんの顔は黝くなり、目は真っ赤だった。
「たかちゃんはねぇ、もうボクみたいに喋ったり、歩いたり出来ないの!
それがシンジャッタってことなの!!
おいしいものも食べられないの!
一緒に笑うことも抱っこしてあげることも出来ないの!!!
ねぇ、僕は何で生きてるの!?
何で生きてるの?
たかちゃんは死んだのに…」
おばちゃん…
僕は…どうしたら いいの…
おばちゃんの膝の間から黒い小さなヘビがチョロチョ
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