音/
kiriko
どこかの畔を歩いていると
とても微かな音がして
それは体のようでした
背びれが少しだけ切られ
ログハウスで休憩することにしました
コーヒーを飲みながら
そのことを思いだしていました
モクモクとタバコの煙が上がっていて
あの人のバッグから
隣に私はいました
ピンクだった携帯電話からも私は
席を立たされて
緑の中に
それを石に投げました
だけど暗くて波紋もなく
私はただ そこに魚でした
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