探していた場所は見つかったのだろうか/noman
 
水辺では
深く帽子を被って
視界を遮る
爪先から目の
高さまで
灰青色の空気に囲まれ
体中の骨と
骨との隙間から
見たことのない土地の記憶が
染み
出てくるので
いつまでも
帽子をとることができない

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