手書きの羽/こめ
 
幻想的な世界は

常に頭の中で回っている

いつしか幻に見せられて

気づいたらもうそこは知らない

隙間から見つめられている世界

回る地球は常に球体

まだあまりにも透明な空の上で

鉛筆で書いた羽に体を任せ

ゆらゆらと飛んでいく

背伸びしたら届きそうな星達だけど

届くはずはない

深夜に響くどこか不気味でそれでいて

頭の真に残る交差する音

ガラスの雨が地面に突き刺さる

人は血を流しいつしか果てる

君ほど美しい姿を持つ人間が

醜い男と毎晩ベットに体を預ける

世の中それほどの美しさを持ちながら

ただ昔の有名人の書いてある紙きれが

ないだけで人生の歯車は腐り錆いつしかまわるなくなる

いつから狂ったこの世界

ぼくはいつまでこの狂気に耐えられるのか

ガラスの雨はやむことはない

それは普通の人には見えない

見えるのは狂気に埋もれた生物だけ

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