純粋正義への架橋23/チャオ
 
誰もその手には気がつかない。だから僕は花火を友達に向けて「ビール」と叫んだ。
「わかったから!」といって逃げる友達の姿。僕は350ミリのビールを手にした。

あまりにも完璧な奇麗事を言いたい。

僕が死んで、何もいえなくなろうと、完全な闇が僕をすべて吸い込んでしまおうと、僕はこの真っ暗な夜に、叫び、走り、寝転んだ。決してすべてが無にかえることはない。たとえ誰に知られることはなくても。その夜は誰にでもある、ただの一日であろうと。
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