干潟の風景〜亡者終章/草野大悟
 
あゝ
見よ
この無惨を

乾ききった子宮を


この国のこころのような
無数のヒビ割れから
びゅうびゅうと吹き出す
夥しい亡骸たちを




陽は香り
空は広がり
あの日とおなじように
雲は流れてはいるが

もう
二度と

ここに
あの命たちが
躍動することは

ない





ていうかあ〜
ここ
ついこのあいだまで

してたんだよ





すっかり
風化してゆく
人の記憶の愚かさを
にやり
横目でながめ

ほら
今日も
なんにもなれない
資本主義の亡者どもが

この星の

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