千年の孤独 月夜見+花猫+乱太郎 三連詩/乱太郎
の露草が
わずかに
青を深める
(月夜見)
幽世(かくりよ)から現世(うつしよ)へ
僕は
あなたを求めて旅立つ
触れる熱を帯びた指先で
あなたを探り
渇愛の唇で
あなたの名を呼ぶ
あなたは永遠の果てに立ち
裸体女のまま振り返るだろう
穏やかに差し伸べた手を
僕は強く引き寄せて
抱きしめるだろう
この先は宇宙(そら)の紺
この果ては水の碧
二つの紺碧(あお)が互いを彩るように
あなたの瞳に僕が映る頃
地球は原始に還るだろう
その時
僕は
千年の孤独を
なんと言って告げようか
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