夜辺/
木立 悟
火 吹雪の火にたどりつく
熱と向かいあう
やわらかな平衡をはさみ
熱と見つめあう
鏡と水と鉄のはざま
無数の言葉を失くしたその場所
砂の単位 波の単位
人に関わらず生まれたもの等の
暗がりが擦る明るさを呑む
かけらに手を添えるたび
かたちは甲に浮かびあがる
尽きない業のみなもとへ
土のはばたきははばたきのまま
つぼみの息を連れてゆく
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