移ろう景色、流れゆく/れるむ
 
 
高層ビルが建ったとか
そんなことで揺らぐ
モノでもなかった
 
それでも
"変わらない景色"さえ
風化されていたから
もたれる場所を見失った

 
 
あの頃に帰りたいと嘆いてみても
どうにもならずに
 
ただ経ち行く刻

 
雪崩れのように押し寄せる恐怖に
耳を塞ぎたくなる夜もあった

 
 
変わることなんて望んでなかった
 
過去に戻りたいだなんて嘘だった
 
ただ、現在(そこ)に居たかった
 

戻る   Point(1)