満足厳禁/大村 浩一
 
上に溢れだした頃
王様の直訳ロックより恥かしい訳詞カードしか無かったころ
現代詩では防火用水に若いハヤが跳ねたのだった         ※5
プアプアは広電バスの非常口を使ったのだった          ※6
伊藤比呂美がステージでカノコに良いおっぱいを飲ませたのだった
現代詩はパンクだった だからすたれたのか
代わりに「おいしい生活」がJ-POPで不毛なニセ満足を撒き散らした
ホラ見ろあの頃J-POPでしこたま儲けたアイツが
今では一文無しで存在しない著作権を売ろうってさ
私たちを裏切って言葉で儲けた罪は重いぞ
その言葉を信じて耐えてきた女も居ただろうに
ことばをもて遊び、
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