れ、/えりくさちえい
 


きみが吐いた煙を吸って一度吐く またすってもう一度はく
… きみだなんていうの と
ミーティングルームで下のほうを向いて 自分にたいしていうとき
うららかな春を想像することはこんなにも れ、 とくる

想像上の放送室のスイッチがパチンと入れられて
明るい屋上からパァッと広がる 春のスペース
カチャッ
スペースがあって その隣りにポツンといる春
あのあかるくてまぶしい屋上に フッとあらわれる春

でたらめな回想をして でたらめな回線からでたらめな番号に
ふたりで 9## へと電話つなげた
そのあとなげつけた
アンテナ構造も無かった当時
だいじなものを二、三個あげ
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